アマチュア無線に復帰して、色んな経験をする。
その中で「違法無線局」と呼ばれるものの存在がある。
アマチュア無線局は免許を受けて、
電波法に基づいて運用するわけですが、
中には免許を取らずに、ダンプの運転手たちが自分たちの業務連絡としてアマチュア無線の無線機と周波数を使っている。
そういう違法無線局の取り締まりなどが、総務省や警察などが行なっている。
アマチュア無線局の免許人に電波法80条という有名な法律があり、それは電波法に違反している無線局を知ったなら、
それを総務省に通報しなければならい、という「通報義務」を課している。
それで生真面目で正義感溢れる人たちは、地道に違法無線局の撲滅のために、その都度、総務省に通報している。
もちろん、ほとんどのアマチュア無線局は、そんな違法無線局を発見しても、無視してるだけで何もしない。
実際、違法無線局について通報したとしても、すぐに総務省や警察が動くことはない。
なので、「通報しても無駄だ」という気持ちなのである。
2ヶ月前に3級のアマチュア無線技士の免許を取る為に講習会に参加した。
その時、講師の先生がその電波法80条の通報義務について説明していた。
その年配の講師の先生が、こう言った。
「皆さんの友達が、免許を受けずに無線局を開局していることを知ったら、どうしますか?」
その講師の先生ほこう言ったのです。
「電波法80条を適用して、通報するよりも、友達なんだから、“免許を取って、一緒に、アマチュア無線を楽しもうよ!”って言ってあげてください。」
そう、杓子定規に物事を考えて、通報して、自己満足に浸り、友達をなくすのではなく、もっとバランスの取れた見方をするように教えてくれたのです。
色々、考えさせられます。
法律を厳格に守ることと、逆にそれを放置すること、またそこに友人が関係していることなど。
バランスが大事だと思いました。
年取ると、頑固になる人もいれば、柔軟に物事を考えられる人もいる。
自分はやっぱり、後者になりたいです。
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